今日は、午前、名古屋市中区の賃貸マンションの雨漏り調査事前打ち合わせ、午後から碧南市で基礎の配筋検査の予定でしたが、配筋検査が順延のため、雨漏り調査の事前打ち合わせだけとなりました。

雨漏りが発生している賃貸マンションは、RC造10階建ての築18年の建物です。外観はパッと見きれいです。しかし、雨漏りが発生しているだろう箇所を確認しに屋上にあがり様々な部分をみると、やはり劣化事象が見られました。

雨漏りが発生していると思われる箇所は、下の写真の出窓まわりの様です。10階建ての屋上から下を覗きこむとさすがに恐怖を感じます。

この賃貸マンションのオーナーさんは年配の女性の方。オーナーさんに「今まで何かメンテナンスされましたか?」とたずねると、「建物は30年は保つと思っているから・・・」とおっしゃいます。

私は、「いやいや、必ず建物はどこかかが劣化していきますので、定期的にメンテナンスしないとダメですよ!」とお伝えしました。

するとオーナーさんは「そんなもんかねぇ~」とどことなく不機嫌そう。

おそらく、新築時に建設会社からメンテナンス計画について話がなかったため18年間手つかずの状態だったと思います。建物(住宅)は、メンテナンスなくして建物各部の性能を長期間維持することができないのに、こんな重要なことを建て主に新築当初メンテ情報を提供しないことが今回雨漏りの原因のひとつだったのではないかと思いました。

では、どんな劣化事象がみられたかというと、タイル目地コーキングの剥離や破断、コーキングが風化してしまっれコーキング自体”無い”という箇所もあります。いつ雨漏りが発生してもおかしくない状況が散見され、早期のコーキング目地の打ち替えが必須だと思いました。

またパラペット笠木のジョイント受けが風で飛ばされてしまっている箇所があります。

こうした箇所からも雨水の浸入の可能性は十分あります。実際、調査をさせていただくことになったら、ここは散水試験の調査対象箇所になります。

調査依頼がいただけた際には、またこちらで調査時の模様をレポートしたいと思います。

2017年8月25日