今日は、愛知県刈谷市に配筋検査に行ってきました。現地に着いた頃には気温はかなり上昇して、検査がスムーズにできるかどうか気がかりでした。
熱中症にならないようにと、途中水分補給をしながら検査を実施しました。
配筋検査でよくみつかる不具合は、どこのハウスメーカーでもほとんど同じです。具体的な事象は下記のとおりです。この事象が現場であるかないかを見るだけでも基礎の品質が大きく変わってきますのでぜひチェックしてみて下さい。
1.鉄筋のあき不足・・・鉄筋の相互の間隔を「あき」といいますが、あきが規定の数値(32㎜以上:専門的な計算から導かれる数値)確保されていないケースが目立ちます。
2.かぶり不足・・・床スラブにおいては土から60㎜以上、立上りの部分は型枠から40㎜以上確保されていないケースも多いです。下の写真は床スラブの鉄筋ですので、60mm以上必要ですが40mm程度しかないのでNG。
3.鉄筋と配管のかぶり不足・・・鉄筋は配管にくっついていてはいけません。上記2番と同様に40㎜以上確保する必要があります。この事象を見逃すケースがあるので要注意です。下の写真では矢印の箇所すべてかぶりを確保されていないのでNG。
以上の3点を注意してみると仕事が正しくされているかどうかがわかってくると思います。
今日の検査でも、3番の不具合箇所がありました。下の写真でみるとスケールを当てているところは40㎜確保されているのでOKですが、矢印の部分、マスキングテープが貼り付けてある箇所をみると、配管を鉄筋に結束してしましています。
コンクリ―トを打ち込み型枠を外したあと、配管とコンクリートの間にできたわずかな隙間から水が浸入してきた場合、鉄筋腐食の危険性が高まり基礎の強度にも影響を与えてしまうでしょう。
素人が配筋検査をすることは敷居が高いかもしれませんが、安心な住宅を建てる上では非常に重要なことです。ハウスメーカーまかせにしないで、配筋検査にチャレンジしましょう!
2017年7月3日