今日は、築24年の中古住宅のかし保険の検査も兼ねてホームインスペクションを実施しました。天候は梅雨入り前の快晴。インスペクション日和です。

かし保険の検査では検査基準に適合しない劣化事象が数ヶ所見つかり、依頼者にはこれらの劣化事象を直さないことにはかし保険への加入ができないことを説明させていただきました。

その検査基準に適合しない劣化事象の一つを紹介しますと、、、

床下に入ると、基礎コンクリートの鉄筋が表面に露出し錆が発生している箇所をすぐに発見しました。「鉄筋の露出」は不適合事象の一例です。

明らかに新築時から露出していたものと想像できます。いわゆる施工不良と言ってもいいでしょう。今なら考えられない施工不良ですが昔の施工はいい加減だったことがわかります。この住宅は、ちなみにこの住宅は誰でも知っている一流ハウスメーカーが建てています。

築24年のわりに鉄筋の錆びは進行していませんでした。それは床下が広い空間であるので風通しがよく床下の湿気が屋外に排出されやすい造りだったからだと考えます。しかし放置しておくと鉄筋が錆びることでコンクリートが割れてしまう「ポップアウト現象」が発生し、コンクリートが割れたときには、そこが構造上の弱点になり大地震で壊れやすくなるため何らかの補修が必要となります。

築20年前後の中古住宅を買おうと思ったときは、建てたハウスメーカーの名前で建物の品質を判断すべきでないことがわかっていただけたのではないでしょうか。

2017年6月4日