今日は、愛知県一宮市の築15年の住宅をホームインスペクションしてきました。
外壁をみると、写真のように、外壁サイディングの版間のコーキング目地が破断している劣化事象が建物全体で発生していました。こうしたコーキングの劣化は、築10年前後で発生する劣化事象となります。
コーキングが破断している、ひび割れている、触ると固い・柔らかい・白い粉が付くといった症状が出ていると、既に防水性能が無くなっているサインだと思ってください。放置しておくと、壁内や室内に雨水が浸入してくる危険性が増します。
雨水が浸入すると、躯体(木材)が腐朽したり、カビが発生したり、最悪の場合シロアリ被害にあうなんてことも。そして何といっても快適な生活をおくることができなくなってしまうのです。
住宅診断の依頼者には、
「現在は雨漏りが発生していませんが、将来雨漏りの危険性があるため至急補修することをお勧めします。」
としっかりお伝えしました。
もしあなたが住宅ローンはフラット35を利用したいと考えているならば、こうした劣化事象あれば補修しないとフラット35では融資を受けることができないので注意が必要です。
また、保証を付けたい、住宅ローン控除(減税)の優遇を受けたいと思って既存住宅瑕疵保険の検査を実施しても、上記と同様劣化箇所を直さないことには保険加入ができないことは覚えておいて欲しいものです。
まず中古住宅購入を考えたときには、最初の内見で建物の状態を見るところからはじめてはいかがでしょうか?
現在建てられている多くの住宅の外壁はサイディング貼りが多いです。最近の住宅を見るたびにメンテナンスを怠っては長く住めないだろうなぁといつも思います。住宅購入者が定期的にメンテナンスを行い、次にその住宅を購入する人にベストは状態でバトンタッチしていくことができる文化が日本に根付けばいいですよね。
2017年2月6日