今日は、愛知県清須市へ築5年の築浅中古住宅のインスペクションにいってきました。物件は大和ハウスの建売住宅です。

今日の依頼者は、今後メンテナンスをどうしたらいいのかインスペクターの意見を聞きたいということもあって依頼されました。

依頼者は、なかなか意識の高い方です。というかインスペクションを利用される方は皆さん意識が高く、住宅購入を真剣に考えておみえになる方ばかりです。

だから、売主さんや特に不動産会社さんは、インスペクションをしたいというお客様がおみえになったときには親身に相談にのってあげて欲しいのです。

中には、「そんなことをするくらいなら他の人に売っちゃうよ」なんていうインスペクションに理解の無い不動産屋さんがいるらしいという話ですが、もうあと1ヶ月もしたら改正宅建業法が施行され、インスペクションの告知の義務が発生するので今のうちのしっかり理解していただきたいものです。

話しがそれてしまいましたので戻しますと、

この中古住宅は、今すぐ補修しなければならい劣化事象は一つでした。

2階の天井点検口を空けると断熱材がありません。そして点検口から屋根裏をのぞくと、断熱材が避けられていたのです。

新築当初からこんな状態だったのか、完成から5年のあいだで屋根裏にだれか進入したときに断熱材を元通りにしなかったのかわかりませんが、この状態のままではいけません。

断熱材がなかったり、隙間があったりすると部屋の温熱環境に多大な影響を与えかねません。また室内の湿気が屋根裏に流入すると、屋根裏で結露が発生し、鉄骨部材が錆びたり、カビが発生したりする可能性があります。

幸いにもまだそうした劣化事象はみられませんでしたが、補修の必要性があることを依頼者にはお伝えしました。

インスペクション終了後簡易のご報告をしたあと、依頼者からメンテナンスについてあれこれ質問を受けたので一つ一つお答えしたところ、「不安が解消できた!」と安心していただけました。

築浅物件は、劣化事象は多くはないでしょう。ただし新築時に補修されなかった不具合事象が放置されていることもよくありますので、築浅だから築古だからとこだわらずに建物の状態を見極めることをして欲しいと思います。

2018年3月4日