今日は、名古屋市緑区で築27年と築古の中古住宅のホームインスペクションでした。夕方から雨が降るというので本降りになる前に帰りたいと思いながら行いました。

今日の依頼者はリフォーム会社のFさん、中古住宅購入とリフォームを一緒に考えているお客様がホームインスペクションを実施したいということで依頼がはいりました。

築27年となると劣化事象があるある。40項目の劣化事象、そして60ヶ所以上の劣化箇所。こうも劣化事象が多いと診断時間も長くなるし報告書の作成時間も長くなるから憂鬱になります。

今日、診断した中で築年数の古い中古住宅でよくみる基礎の劣化事象の一つを紹介しましょう。

床下にコンクリートの塊がゴロゴロと散乱してます。よく見ると基礎が破壊されていますよね。これは過去に床下に入ったシロアリ業者の仕業の場合が多いです。

彼らは、進入できない床下部分があると平気で基礎を壊していきます。

防蟻の薬剤は5年程度で効果がなくなってしまうので定期的に処理を行う必要があります。よって家主は、家のメンテナンスのためにシロアリ防除の依頼をしたものと思われます。これは非常にいいことなんですが、、、

仕事を依頼された業者は自分の仕事さえやればいいという考えのもと基礎を壊したことが想像でします。

おそらく家主には基礎を壊した話はしていないでしょう。話したとしても「チョット穴をあけて通れるようにしておきました。」程度の話なのでは??

基礎を壊すなんて言語道断。基礎強度がぐーんと弱くなってしまうので、大地震がきたら住宅の各部が破損したり、最悪倒壊するなんてこともありえます。

シロアリ業者は、事前調査をして床下で行き来ができないような箇所があったときには、各部屋に点検口を設けてメンテナンスできる様にとアドバイスしてあげることも必要だったのではないでしょうか。

こうした事象は築年数が30年近い物件でよく見受けられます。築古の中古住宅を検討した場合、必ず床下を確認して基礎の状態を確かめてください!

さもないと大地震で倒壊してしまう住宅を掴む羽目になるかもしれません(+o+)

2017年7月4日