今日は、三重県の知り合いの建築士の紹介で既存住宅売買瑕疵保険の検査に行ってきました。現地に到着するまで2時間強、行くだけで疲れてしまいました。
鈴鹿市に入ると桜はすでに満開です。花見をしたい気分になります。
さて、中古住宅の瑕疵保険は、保険に加入できればメリットが非常に多いです。例えば、、、
・通常中古住宅は「瑕疵担保責任が免責」の場合が多いですが、検査事業者が1年間又は5年間の保証を付けます。
・築20年を超える戸建て住宅(マンションは築25年)には、住宅ローン減税が適用される。
・不動産取得税の軽減措置。
・登録免許税の軽減措置。 etc
こうしたメリットがあるのにもかかわらず、瑕疵保険に加入する中古住宅の割合は売買取引の5%にも満たないのです。それは、物件を紹介する不動産営業マンはこうした情報をもっていないし勉強していないことが要因としてあります。
あとから、お金のトラブルに発展しかねないので不動産営業マンのみのならず、これから住宅を買う予定のある方は知っていなければなりません。
ところが、全ての住宅が瑕疵保険に入ることはできないので注意が必要です。検査で見つかった不適合箇所は、補修をしなければいけません。
今日もよくある不適合事象がありましたので紹介しますと、
基礎に巾0.5mm以上のひび割れ(クラック)があることが多いです。
このクラックを放置しておくと、クラックから雨水が基礎内に進入し中にある鉄筋が錆びる可能性が高まります。鉄が錆びると膨張するため、膨張によりコンクリートが割れたり、剥離したりという現象が発生します。
コンクリートが割れたりすると、その基礎の部分が構造上の欠陥となってしまうので、大きな地震が起きた場合、基礎が揺れに耐えることができず、その部分から家が壊れるなんてことも考えられます。
つまり、保険に入る検査事業者は、その建物を保証しなければならないので、コンクリート中の鉄筋が錆びない様、補修依頼をするのです。万が一そのままで保険に加入してしまうと、保険期間内に被害があった場合、検査事業者は大きな出費を強いられます。
中古住宅で瑕疵保険のことを考えたとき、まずその住宅の基礎の状態をみてみるところから始めるといいでしょう。
2017年4月10日