今日は、愛知県岡崎市に新築建売住宅の内覧会で住宅診断を行ってきました。
今回の依頼者は、サービス開始から7年経ちますが、○○調査を依頼した初めての方でした。○○調査とは、「標準調査」のことです。
住宅診断のサービスは大きく「標準調査」と「総合調査」と二つに分けています。違いは、床下や屋根裏に進入して診断するかどうかの違いです。
標準調査・・・床下や屋根裏は点検口から確認できる範囲
総合調査・・・床下や屋根裏は進入して確認できる範囲
今まで、記憶の中では10割に近い確率で「総合調査」を依頼されてきましたが、今日は初めての「標準調査」となったのでした。
「総合調査」をお勧めしたいのですが、コスト面など人それぞれ考え方が違うので仕方がありません。「標準調査」でも今日診断した住宅では多くの不具合箇所が発見されました。
職人はどこで手を抜くかというと、見えないところです。完成時点で、さすがに壁の中や基礎の中までは見ることができないのでチェックしようがないのですが、見ることができる範囲でも内覧時には見逃してしまう箇所が多くあります。
例えば、下の写真を見てください。
サッシの木枠(額縁)と壁クロスの取り合い部分でプラスターボードの黄色い紙が見えてしまっています。これは小さな脚立を1段2段乗ったところから見ればすぐわかるのですが、普通に立った状態で見ると枠が若干壁から出ているので、こうした職人が手を抜いた箇所は見ることができません。
こうした箇所がこの住宅では10ヶ所以上。
生活する上で何か問題があるかといえば、問題はないかもしれません。しかし建築に携わる人が見たらNGになるのです。
小さな施工不良かもしれませんが、依頼者にこうした事象があったことを報告時に伝えると多くの方が、「これはダメだね」とおっしゃいます。
特に愛知県の方は製造業界におみえの方が多いので、施工精度に厳しい方が多くいらっしゃいます。
内覧会では目の届かない所を注意深くみることをお勧めします。
2017年12月17日