今日は、名古屋市中村区で築38年の鉄筋コンクリート造(RC造)の中古住宅をホームインスペクション(住宅診断)してきました。

今日は、朝早く事務所を出たためお客さまとの待ち合わせ時間より30分程度早く現場についてしまいました。現場につくと住宅の前にはワゴン車がどーん!

「不動産会社の車じゃないなぁ・・・」

何やら職人らしき人が出入りしています。そして住宅の中からは、大工さんが使う釘打ち機の音も聞こえてくるではありませんか。

「もしかしてリフォーム中?」

リフォーム中に住宅診断(インスペクション)をすることは今までなかったため、「診断できるか?」と少し不安を持ちました。

しばらくすると、お客さまが到着したので、あいさつをした後、今日の住宅診断について簡単に説明してから準備を始めようとすると・・・

お客さまから、「勝股さん、これ見てください! どう思います??」

1枚の紙切れを渡されました。見るとこの中古住宅購入にかかる諸費用がなんと手書きで書かれていたのです。

私は、「んーーー」と苦笑い。

今どき手書きの書類を渡す不動産会社がいるのかと少々驚きました。

お客さまは、この中古住宅の購入検討するにあたり、どれくらいのメンテナンス費用がかかるか知った上で購入決定したいとお考えの様でした。

そして、住宅の中に入るとまさにリフォームの真っ最中。

でも、パッとみると住宅診断ができない状態ではないと感じたため、早速診断に入りました。1階のリビングに行くとちょうど大工さんが壁に薄ベニヤを貼りはじめていたところでした。東側の外壁に面する壁を見ると既存のクロス(壁紙)が広範囲で変色していることに気が付きました。

診断後お客さまには、過去に外壁部分の劣化箇所から雨漏りが発生した可能性や壁内で内部結露が発生し水染み跡を作った可能性等があることをお伝えしました。

こうしたリフォームをして売り出される中古住宅は、過去に起きた劣化事象が隠されてしまうため注意が必要なのです。もし補修がされていなかったならば、せっかくのリフォームも無駄になるかもしれません。

「こんな劣化事象があったのでリフォーム時にこんな形でしっかり補修しましたよ!」

といった説明を不動産会社はしてくれると思いますか?まず説明を受けることを期待してはいけません。多くの不動産会社は早く売ることだけを考えているので、お客さまに対し細かいケアができないと思います。

2017年2月1日