今日は、岐阜県岐阜市で築17年の中古住宅のインスペクションを行いました。今回の依頼者は、ちょうど一年前岡崎市で建売住宅の診断サービスを提供させていただいたKさんのお母様です。今日は、Kさんも同行されました。
インスペクションは、どこか大きな瑕疵(欠陥)はないか、購入後メンテナンスしなければならないところはどこか、といった不安や疑問を解決するために利用されることがほとんどです。中古住宅のインスペクションの場合は、契約前に実施することをお勧めします。
契約前であれば、下手な住宅をつかむことはないですし、余計な費用をかける必要もなくなります。
さて、この住宅では、ちょっと信じられない不具合事象がひとつあったので紹介します。
屋根裏に侵入すると桁行筋交いと呼ばれる屋根の揺れを防止する斜材がまず目に飛び込んできました。よくみると母屋束と呼ばれる屋根裏の柱に固定されていません。釘が錆びて外れてしまったのかと思いよく見ると釘を打った形跡もないではないですか!多くの箇所が釘固定されていないのです。
写真でもわかりますよね。
これは、新築時屋根裏に部材を入れたことは入れたが、おそらく大工さんが施工をし忘れてしまったことが原因なのでしょう。また誰も完成後に屋根裏をチェックしなかったんですね。新築から17年という長い年月この住宅の屋根裏には桁行筋交いが無かったという訳です。大きな地震がきていたなら小屋組が崩壊していたかもしれません。
依頼者には、固定を必ずするようアドバイスしました。屋根の下敷きにはなって欲しくないですから。。。
もっと築年数が古いと、この桁行筋交いがまったく無いという住宅も多くあります。
Kさんは、自信の新築住宅購入でインスペクションを経験したことから、中古住宅では必ず不具合が存在していると思ったらしく、インスペクションはやるべきとお母様に進言されたということです。
Kさん、親孝行ができてよかったですね。
2017年8月26日