今日は、愛知県西尾市に貫通クラックの調査へ行ってきました。西尾市のハウスメーカ-とのお付き合いもあり西尾市にお邪魔することが最近多くなっています。

さて、今回お邪魔した住宅は、約2年前に新築し入居後にホームインスペクションを依頼したIさんの住宅です。依頼者Iさんと住宅建設会社は、現在裁判にて係争中。

私は、2年前のインスペクションで判明した基礎のクラック(ひび割れ)が貫通している可能性を指摘していました。Iさんの弁護士はこのクラックを瑕疵として裁判所に報告していたようですが、裁判所はそれが本当に貫通しているかどうかを根拠を示せと言ってきたため今回調査依頼があり、詳細調査を実施するに至ったのです。

既に提出しているホームインスペクション報告書は、不具合や施工不良の可能性がある箇所を現地調査し依頼者に伝える1次的なインスペクションの報告書です。それらの不具合などの原因究明までは行っていないため裁判で利用できる代物ではないのです。

この裁判では色々な部分において係争中で「貫通クラック」は係争している両者の見解が大きく分かれている事項であったため根拠を示す詳細調査が必要となりました。

2年前のインスペクションでは、外部からのクラックの位置と内部からのクラックの位置がほぼ同一箇所に存在しているため「貫通クラック」の可能性があることを報告しました。クラックが貫通していることは構造上の欠陥となり得る場合があるためインスペクションで発覚したとき、補修・補強をお勧めしていました。

まずクラックの位置が外部と内部で同一箇所にあるか再度確認しました。外部と内部とでクラック位置を測定すると同じ個所にクラックが発生しています。では貫通しているかどうかを証明するにはどうしたらいいか?意外と簡単な方法で確認できてしまうのです。

その方法とは水をクラックに注入する方法です。表面張力や毛細管現象といった水の特性を利用します。

午前11時15分、注射器で水の注入を開始します。

まもなくすると内部のクラックから水がではじめました。

注入から5分経った状態。

調査終了時。

以上の様に、指摘したクラックが貫通しているクラックであることが証明できました。

調査する前は、貫通していなかったらばつが悪いなぁと思っていただけに一安心です。私の診断は間違っていなかったということでほっとしました。

基本裁判にかかわる協力はしないのですが、最初にインスペクションしたこともありIさんを無視する訳にはいきません。今後どうなるか。。。

2018年5月22日