今日は、午前中自宅から近い現場で断熱検査、午後から名古屋の事務所で時局社の取材、取材終了後打ち合わせと慌ただしい一日でした。

午前の断熱検査では、建築中に検査してもなかなかわからない不具合を発見しました。図面上断熱材は2重で設置することになっていますが、1枚しかありません。

これは単純な忘れのようでしたが、図面と違うものを施工されては建築主はたまりません。契約不履行はもちろんのこと期待する断熱性の低下や屋根裏の結露が懸念されます。

住宅建築での品質管理は、下請け業者にまかせっぱなしのことが多いのです。それは、現場監督は10件前後の現場をもっているので工程管理が優先されがち。よって品質管理がおろそかになってしまうのです。

この現場でも各工程ごとに現場監督の自主検査がされていないので、こうしたミスが発生してしまっていると思います。

最近、建売住宅の完成検査で断熱検査を赤外線サーモグラフィを使用して行うことが多くなってきました。施工不良が一番多く発見されるは天井断熱材になります。

屋根裏から目視で確認できる場合がありますが、目視ではなかなか判断できない場合もあります。そんなときに赤外線サーモグラフィによる診断を行うと、熱の出入りが発生している部分が画像処理されるので一発でわかってしまうから大変助かります。

写真は建築中に行った検査時の画像ですが、赤い部分で断熱材の隙間が発生していることがわかってしまうのです。

天井断熱材は大工さんがしっかりすき間なく設置しても、あとで配線工事を行う電気屋さんが動かしてしまうことで発生している場合が多いです。家を建てるときには天井断熱材を重点的にチェックしましよう!

2017年5月29日