先日、船井総合研究所の方から、ホームインスペクションについて情報交換させて頂きたいとお電話頂き、本日面談することになりました。

情報交換というより、こちらから一方的に「ホームインスペクション」について情報を提供する形となってしまいました(^^;

面談した方は、主に設計事務所のコンサルティングを担当しているとのこと。「ホームインスペクション」が設計事務所にとっておいしいビジネスになるかどうかを見極めにきたようです。

ホームインスペクションを事業としてこれからはじめようとする建築士は、思ったより少ないように思います。おそらく「ホームインスペクションって何をやったらいいのかわからない」とか「儲かりそうにない」といったところがネックとなり手を出しづらいのではないでしょうか。

ホームインスペクションに参入が多いのはリフォーム業界の人達です。なんとかホームインスペクションからリフォームに繋げたいと躍起になっていることが外から見ているとよくわかります。

しかし、ホームインスペクションからリフォームに繋げることは非常に難しいのです。何故なら、ホームインスペクションを利用する人は、ホームインスペクションには「第三者性」が重要だと知っているからです。

リフォーム会社が行うホームインスペクションでは、過剰な診断や、リフォーム営業が付いてくることをすでに利用者はネットなどで情報を仕入れているのです。

だから、リフォーム業者がホームインスペクションに参入しても多くの仕事を獲得していくことは難しく、ホームインスペクション広まれば広まるほど、リフォームは取りづらくなる構図はもうできあがっています。

船井総研との情報交換の話しにおはなしに戻すと、一方的にこちらがホームインスペクションについて情報を提供するのも癪にさわったので何故ホームインスペクションについて情報を収集しているかを聞いてみました。

「ホームインスペクションのコンビニ化」ができないかを見極めようとしているようでした。

その話しを聞きだしたとき、「今の需要じゃ無理だろうなぁ」と思ったのです。

来年4月からの改正宅建業法により、中古住宅売買時にホームインスペクションの告知義務が発生し今より利用者は増えそうですが、おそらく不動産会社から消費者には正しい情報が提供されないことが予想されます。よって急激にホームインスペクションが利用されることは無いでしょう。

中古住宅購入時にはホームインスペクションをしなければ”怖い”とか”心配だ”という機運が世の中にではじめれば、「ホームインスペクションのコンビニ化」は夢ではなくなるかもしれません。

2017年5月12日