今日、11月2日に実施予定の内覧会同行サービス(新築一戸建て)の依頼者から、資料をメールしていただきました。

お申し込みから数日で対応してもらったのでありがたいなぁと思い、メール内容を確認していると以下の質問が記載されていました。

「ハウスメーカー営業の方が耐震等級3相当と言っていましたが実際はどうなのかサービス外でなければ勝股様の感想をいただきたいと思っています。宜しくお願い致します。」

耐震等級3相当、相当というのがなんか怪しいですね。

送られてきた資料の中に「壁量計算表」という図面がありました。そこには、「建築基準法の壁量計算」、「性能表示の壁量計算」、「耐力壁の配置(バランス)のチェック」という3種類の壁量計算表が記載がされています。

この場合、耐震等級は、「性能表示基準の壁量計算」で確認する訳ですが、、、

表を見ると、壁量充足率というものが、1階X方向:1.10、1階Y方向:1.10、2階X方向:1.15、2階Y方向:1.15という数値です。よって耐震等級1(基準法で定められている最低限の数値)という判断ができました。

耐震等級3相当と言うのであれば、上記の壁量充足率の数値が1.5以上必要にならなければならないのですがすべて不足しています。

そもそも、耐震等級2や耐震等級3、壁量計算によって決められるものではなく、耐震等級2や耐震等級3にするための構造計算をすることが必要なのです。

おそらくハウスメーカーの営業マンは、自社の商品は耐震性能が高いことをアピールしたかったため「耐震等級3相当」と言ったに違いありません。こんな説明をされたら「耐震等級3と同程度」とだれでも勘違いしてしまいます。

「耐震等級3」程度の耐震性があるかどうか確認するには、やはり構造計算をしないとわかりません。

メールの質問に回答した後、依頼者からこんなメールがきました。

「耐震等級3は無いだろうとは思っていましたが耐震等級1はショックです。」と、、、

営業マンに騙された感があるようなコメントで少し胸が痛みました。

ハウスメーカーには消費者が誤解しないような表示を、またハウスメーカーの営業マンには正しい情報を消費者に与えていただきたいものです。

2017年10月30日