今日は、午前中碧南市で断熱検査、午後から注文住宅の断熱検査を行ってきました。

一般的なグラスウールやロックウールで断熱を行う場合、隙間やスリーブとの取り合い部分で不具合が発生することが多いですが、吹付断熱の場合は、比較的施工不良が少ない傾向にあるように思います。

しかし、どちらも前者は大工さん、後者は専門職人と人間がやることなのでミスや施工不良箇所は皆無ではないのです。

吹付断熱の場合、専門の職人が壁は80mm程度、天井は160mm~程度の厚さで発砲ウレタンを吹き付けていく訳ですが、厚みは感覚で吹き付けているのです。工事完了後には厚さが設定どおりかピンを打って確認していますがそれは規定の厚さがあるところにしっかり打ち込まれています。

細かく厚みを確認すれば、厚みが足りない部分があることに気付きます。

今日は、不具合が発生しやすい場所について紹介してみます。

上の左側の写真は赤外線サーモグラフィによる画像です。画面中央部の色が青くなっています。調査時は雨が降っており外気温は低かったと思われます。

よって、梁を受ける金物部分の温度が周りより低くなっているのです。断熱材が金物部分もしっかり吹かれていないため外気の影響を受けている事象です。放置しておくと特に冬場は結露が発生する可能性があります。

こうした外壁まわりの金物部分においても施工をしっかりしていないと期待はずれの家が完成してしまいます。

そして、屋根の部分では下の写真の箇所に注意です。

赤外線サーモグラフィによる写真を見ると梁上の箇所が赤くなっています。これは周りより断熱材の厚みが足りず温度が高いことを意味しています。

梁の上部分は施工(吹付)しづらいこともあり所定の厚さを確保できないことが多々あります。事前にこうした箇所を知っておくことであなたの住宅の断熱性は全然変わってくると思います。

家づくりは自己防衛が必要です。

2018年6月7日